2014.12.28

昨日の朝、赤岳鉱泉で朝食を食べて、
年末年始の食材を背負い行者小屋入り。
余裕があれば小屋開け作業も手伝う予定だったけれど、
歩荷業務の都合で1日遅れで合流。

連休初日の土曜日。
「この週末に登山をして年越しは家でゆっくりと過ごす」
プランで行動している方が多いのか、
鉱泉も行者も賑わいをみせていた。

行者のスタッフは支配人の吉四六さんと、
元支配人のNさん、僕の3人。
食器洗いや部屋掃除を1人で全部やる必要がある時があり、
昨晩は翌朝の仕込みと夕食の片付けがおわったのは20時半。
今日は掃除が終わったのが12時だった。

噂通り鉱泉より行者の方が寒いようで、
従業員部屋で携帯の充電をしようとしても
低温でバッテリーが機能せず全く充電されない。
圏外なので、まあ、充電できなくても大丈夫なのだけど。


霜のついた廊下

昨晩はフカフカの毛布を三枚借りて布団の間に挟み、
ナルゲンボトルに湯を入れて湯たんぽにして入眠。
あったかくて快適だったけれど、
そのぶん朝に布団から出るのが辛い。
布団に留まる時間が長くなるほど二度寝→遅刻のリスクは高まる。
氷点下の部屋での朝はひときわ厳しい。

休憩時間も仮眠をとりたいのだけど、
寒い部屋に戻りたくない気持ちの方が強い。
眠気覚ましに外に出たら、
夕日に照らされる赤岳が良い具合。


写真を撮る登山者

今晩は天気が崩れる予報。
遭難が起こりませんように。

2014.12.26

いよいよ年末年始の雰囲気が漂ってきた。
リハビリの仕事をしていた頃は、
『正月休み』という言葉が心を穏やかにさせていたけれど、
小屋番になってから世間の連休が心をざわつかせるようになった。

学生時代は実家で正月特番を見ながらコタツでみかん。
社会人になって大阪で過ごし始めた頃は友人たちとお酒を飲んで。
山岳会に入ってからは冬壁を登りに。
仕事を辞めた昨年はスペインでの年越し。

今までは、自分の好きなことを楽しむ時間だったけれど、
小屋番として働く今年は他者のために過ごす時間になる。
ほとんどの人が心を寛がす年末年始に
-20℃の厳しい環境に飛び込んでくる物好き方々の為に尽力することに
なかなかやり甲斐を感じている。


昨日の歩荷はグレープフルーツ、白菜、りんごで計48kg
重かったけれど体の調子も良く、
りんごの箱から漂う甘い香りを嗅ぎながら歩いた。

今日は冷凍された魚、計40kg
発泡スチロールがかさばり、
重さの割には仰々しい荷物になった。
登山道に張り出した木の枝が荷物を引っ掻き、
不快な音を立てる。
4日連続の歩荷なのも相まって、
昨日よりも足取りが重かったように感じる。

昨年はヘリがなかなか飛べずに、
40kg歩荷×2往復が5日続いたと聞いた。
朝の掃除の時間にそんな苦労話を嬉しそうに話す先輩スタッフたち。
大変だったことを慈しむような話ぶりが心地よい。

本当なら今日から行者小屋に入る予定だったけれど、
歩荷&アイスキャンディ整備のために今日は鉱泉ステイ。
明日から忙しくなりそうな予約状況、
ひと頑張りしてきます。


鉱泉に入った時に、
「沖田くん、手紙預かってるよ」
と社長から封筒を手渡される。
槍ヶ岳の談話室でお会いした女の子とそのご両親からのお手紙。

自分のささいな関わりを、
こう大事にしてもらえているというのは格別うれしい。


行者小屋は赤岳鉱泉より寒さが厳しいらしい。
差し入れに頂いたカイロ、
ありがたく使わせてもらいます!

2014.12.24

歩荷強化期間が始まった。
ノルマは40kg×2回!

僕は中の仕事をソロでこなせないので、
自ずと歩荷担当になる。

1便目は、
キャベツ3箱(12〜13kg×3)、水菜1箱(6kg)
2便目は、
ミニトマト5箱(6〜7kg×5)、春菊1箱(4kg)、しいたけ1箱(6kg)

2便目の荷物

この重さに慣れてきたのか少し余力を残してミッション完了。
明日も同じ指令がくだると思うので、
体調を整えて備えよう。


夕のまかないはピザ!

従業員の彼女さんが遊びに来ていて、
手作りのザッハトルテの差し入れもありました。
美味しいもの食べたし、
さあ、クリスマスも担ぐぞ〜!

2014.12.23

年末年始は行者小屋で過ごすことになった。

今日は正月営業に備えての準備の仕事。
食料や生活雑貨の歩荷と、
小屋周辺の掃除に雪かきが本日のミッション。
行者小屋の支配人・吉四六さんと一緒に、
朝仕事の後荷造りをして出発。

週末は小屋内での接客がメイン。
忙しかったけれど、
運動はしていないので体は休まったのだろう。
今回の荷物は約45kgと今までで一番重量があったけれど、
楽に歩けたように思う。
天気が良くて日差しが暖かく、
トレースもばっちりついていて快適な歩荷だった。


行者小屋に到着して荷を下ろす


近くの水源から水を汲んできて火を沸かし、
トイレ掃除をしてから昼食。

昼ご飯は残り物の冷凍食品。
ウインナー3本と、
牛丼の具を割り箸でつついて食べた。

食後は屋根の雪の除雪。
スコップとスノーダンプを持って屋根に登ろうとした時、
ふっとあたりが暗くなった。
太陽が阿弥陀岳の向こうに沈んだのだ。
「行者小屋の日没は13:50なんだよ」
しれっと吉四六さんが言う。

日が沈むと本来の寒さが襲ってくる。
体感温度は-10℃近いか。
最初は手足の指先がかじかんで痛かったけれど、
がむしゃらに雪かきをして体を温める。
夕方まで屋根の上を駆け回っていた。

14:00屋根の上から日差しを遮る阿弥陀岳を眺める

明日・明後日は年末年始の食材上げの歩荷の予定。
しっかりと体を休めて明日にそなえよう。

2014.12.19

昨日は雪の合間をぬって無事にヘリ荷上げが完了!
歩荷は無かったけれど、
朝から夕方まで荷物の運搬作業。
ガンスボンベ約30個をバケツリレーしたり、
救助用のソリに150kgほど荷を乗せて
トナカイさながら引っ張って雪面を駆けたり。
なかなかの運動量だった。

鉱泉で働く男性はだいたい痩せると聞いた。
これだけ体を動かしていたら引き締まるのも頷ける。
今年の夏に緩んでしまったので、
この環境は渡りに船。
しっかり働いたぶんシェイプアップできると思うと、
モチベーションも上がる。

そして今日も午前仕事で歩荷。
今まで私物の冬用ジャケットで外作業をしていたけど、
汚れが目立つので作業用カッパを借りることに。
「ピンク色でもいい?」「いいっす」
僕のメンバーカラーはピンク色になった。

今日のピンクは少し腰が痛かったので、
30kgちょいの荷物に留める。
もっと担げるようになりたいけれど、
焦らずに体を慣らしていくことの方が大切。


吹雪のあとの青空!

しんどいけれど、
景色の良さに足取りもいくらか軽くなる。

ベテランスタッフのNさん
みんな強いです。

小屋に帰って来てまかないのカレーを食べて、
午後からは屋根の雪下ろし。
約70cmくらい屋根の新雪を掻き出した。

よく晴れていてTシャツでも作業できそうな暖かさ。
屋根の上からの眺めも良くて、
作業もはかどった。


屋根の上から眺める大同心と小同心

阿弥陀岳方面


ここまで山肌が白くなるのは年で2・3回ほどなのだそう。
「今日は眺めが良い」
ベテランのスタッフたちが口を揃えて言っていた。

15時くらいに太陽が山に隠されて
日が陰った途端にぐっと寒くなった。


仕事の後はストーブのそばでくつろぐ。
寒さのあとの暖かさは、
じんわりと体に染み入る感じがたまらない。
南国の暖かさもいいけれど、
雪国の暖かさもまた別の良さがあるってもんだ。

2014.12.17

吹雪の朝、気温は-14℃

今日はヘリ予定日。
朝厨房でみんな顔を合わせた時に、
誰しもが「今日は飛ばないだろう」と確信しているふうだった。
昨日のうちに内メシ(まかない)のおでんを大量に仕込んで、
ヘリの仕事に備えるべく準備していた。
備えあれば憂いなし、
とりあえず朝の掃除をしてから
男性陣は雪かきをしつつ待機。

雪かきがひと段落してから、
個室のシーツの付け替えをする。
お客さんが入っていない時は暖房を落としているので、氷点下の室内。
キンキンに冷えている布団を十数枚取り扱っただけで、
指先の感覚が無くなるほどにかじかんだ。

昼前に社長から
『ヘリが入ってこれないので、野菜を歩荷する』
という連絡が入る。
午後イチで男5人の選抜隊で出発。


 
トレースはついているが新雪が吹き溜まって歩きにくい

今回のノルマは40kg
この重さを背負うのは初めて。
雪に足は取られるし、
しばしば突風にまかれてホワイトアウトするし、、

一番厄介だったのは、
チェーンアイゼンを付けて出発したこと。
軽アイゼンよりも雪が付きにくいと聞いていたのだけど、
今日みたいな気温が低くてそこそこ湿気のある新雪を歩くと
スパイク部分に雪の団子がついてハイヒールのような状態に。
途中で荷を下ろして直すこともできないので、
最後の15分はバランスの悪い状態で余計な力を使うことになった。
荷造りも手間取ったし、
未熟さがわざわざ自分で疲れる状況を作っていた感じだ。
今日はくたびれた!

明日はヘリが飛ぶだろうか?

2014.12.16

今朝の気温はー9℃
いつもと変わらない気温なのだけど、
何だか寒く感じた。

今日の仕事は歩荷。
吹雪の中、林道と登山道の合流地点の堰堤まで出かける。
昨日までは顕著についていたトレースが風にかき消されていて、
森の中でも風が吹き抜けて雪を巻き上げてホワイトアウトする状況。

体のコンディションもいまいちなのか、
いつもより荷は軽いはずなのに疲れた。
雪の湿気を段ボールが吸うので荷が崩れ易く、
小屋についたときには思うよりずっと荷が変形していた。

明日はヘリ荷上げの日。
しかし、

強烈な予想天気図!
明日は無理だろうな。。

ヘリ中止なら合計約300kgの荷物の歩荷があるかもしれないという噂。
40kgオーバーの荷を背負って、
ラッセル歩荷で2往復かな?

AKB(赤岳鉱泉ボッカ隊)の新メンバーとして頑張らなければ!
あはは〜

2014.12.15

休憩時間をたっぷり貰ったので行者小屋までジョギングに行くことにした。
曇り空で冷え込みもあるけれど、
サングラスも必要なくて、汗もかきにくい良いコンディション。
先日と違ってトレースもしっかりついているので、
足も数段運びやすい。

空を白い雲が覆っているので、
木の上の綿帽子もしっかり残っている。


行者小屋の前の広場では、
テント泊の登山者がしばらく白い世界に見入っていた。


昼過ぎに雲が切れて青空が広がる。

青と白のコントラストが鮮やか。

小屋に戻ってきて賄いのレッドカレーを腹いっぱい食べたあとは、
窓辺の椅子に座ってストーブにあたりながら
世界に光が広がる様子を眺めて過ごした。

2014.12.14

赤岳鉱泉に来て2回目の週末。
やはり土日は忙しいのだけど、
その分いろんな良い出会いがあって嬉しい。
赤岳鉱泉はお客さんとスタッフの距離が近いのも魅力のひとつだと思う。

日曜の日中は食事を作ることに忙殺。
オーダーを捌いたと思ったら、
次の波が押し寄せてくる。
なにぶん不慣れなところもあるので、
目の前のタスクをこなすだけで精一杯。
気がついたら14時をまわっていた。

ひと段落すると、
うって変わってゆったりした時間がやってきた。


しんしんと積もる雪。

もうすぐ冬至、17時過ぎにはもうこの暗さ。
今年は新月と重なるようだから、
闇がいつもより深く感じられるらしい。

2014.12.12

今朝の気温は−9℃
昨日暖かかったぶん今朝は寒く感じる。

今日は休暇戻りのスタッフと、
週末限定で働きに来るスタッフ。
それに、今日から短期で入るスタッフが合流して、
スタッフ数は5人から10人に。
一気に賑やかになった。

明日は150人オーバーの予約を頂いているけれど、
金曜の今日は嵐の前の静けさでゆとりがある。
休憩時間をたっぷりと貰ったので、
行者小屋までジョギングに出かけることにした。


出発して10分ほど走ったところで、
ペースを緩めて息を整える。
思ったよりハードなコンディション。

昨日の重たい雪にトレースはかき消されていた。

砂浜を走っているようなハードさ。
冷たく乾いた空気が突き刺さって肺が痛い。


行者小屋に到着。
吹き溜まりでは30cmほどの新雪があった。

帰り道は下り坂なので、
快調にペースを維持できた。
自分の足跡しか付いていない雪道を走っていると、
『ひとりの時間』を満喫している感が大きい。


帰り道、自分のつけた足跡を辿る。


明日は朝イチで歩荷の予定。
春にローツェに行く計画を立てている猛者と、
トレイルランのレースで入賞した経験のあるランナーと、僕。
屈強な2人にどこまで食らいつけるか。。
その試練の後に控えるはたくさんのお客さん。。

うーん、充実した1日になりそうだ!

2014.12.11

今朝の気温は−1℃
さらに冷え込みが緩む天気予報を聞いて、
アイスキャンディを管理しているキヨさんは気が気じゃない様子。
「雨に降られたらせっかく発達した氷がダメージを受けてしまう」
アイスキャンディを設置するようになってからの12年間、
天気の気まぐれさと付き合いながら毎日遅くまで外で作業している。
キャンディ管理の話を聞いていると、
この氷のオブジェは職人の手によって生み出される作品なんだと改めて思った。

登山口では雨が降っていたようだけど、
小屋周辺は雪が雨に変わることなく済む。
職人もホッとした様子だった。


日中は湿り気のある雪が降り、
外に出るとびしょ濡れになる感じだった。
勢いよく降り、ずっしりと積もる。


最近は休憩時間に外に出て散策する事が多いのだけど、
このコンディションなので晴耕雨読と決め込む。

赤岳鉱泉の本棚

昨晩、『進撃の巨人』を14巻まで読み終えた。
マンガもたくさんあって読みたいのだけど、
今日は山の本を手にとって読み漁る。

興味をひく本がたくさんあって嬉しい。

明日で入山して1週間。
少しづつ生活のペースも掴めてきて、
毎日が充実してきた感がある。

2014.12.9

昨日の晩は星が見えなかったけれど、
今朝は気持ちの良い青空!


赤岳鉱泉のFacebookページより。
今週末にアイスキャンディの一部オープンを控えて、
氷もいい感じで出来上がってきた。


さて、
鉱泉入りして4日目、3回目の朝。
ここでは30人未満の朝食は一人でこなす当番があり、
今日はそれの独り立ち認定試験。
まだ細かな対応で分からない事も多いけれど、
無事に卒業出来た。
早速、明日に僕の順番が回ってくるようなので
しっかり復習して臨みたい。

ほっと一息ついて朝の掃除を終えて、
午前中は行者小屋の支配人さんと歩荷の仕事。
行者小屋から赤岳鉱泉までプロパンボンベを運ぶミッションだ。
ボンベの重さは約30kg、ノルマは2本なので2往復。 
タイムリミットは13:00

行者小屋から阿弥陀岳方面の眺め

この重さなら苦にならない、
余裕を持ってクリアできると思って出発。
しかし、、
何故か出だしで道を間違えて地蔵尾根方面に踏み入ってしまう。
『なんかおかしい…、こんな登りは無かったはず?』
と思ったときに視界が開けて稜線が近くに見えた。
走って引き返して行者小屋に戻って出来る限り道を急ぐ。
そして、1便目を運んでから来た道を走って引き返す。
タイムロスしたぶん体力もロスしたけれど、
12:30には無事にミッション完了。
良かった〜

ホッとして肩の荷を下ろす

何も考えずにトレースに入ってしまった事が今回の反省点。
こんな初歩的なミスをするなんて、
自分の至らなさに呆れます。。
車の事故の件もあるし、注意力が低下しているのだろうか?
注意一秒怪我一生、
気をつけなきゃならんです。

2014.12.7

入山して2日目。
覚える事がたくさんでオーバーフロー気味。
それでも、社長をはじめ周りのスタッフも楽しくて良い人ばかりで、
楽しく過ごしています。


入山して初めての青空、すっかり冬景色!


昼過ぎに、明日赤岳〜横岳を縦走する計画で来た穂高の小屋番さんと、
涸沢ヒュッテの小屋番さんがアイスキャンディで遊ぶというので、
休憩時間に見学に行った。
長靴を履いて外に出ると、久しぶりの青空。
キャンディでは2人が準備している前で、
先客が登り始めたところだった。
他のお客さんから“氷の女王”と呼ばれていた、
WCにも出たことがあるという女性が宿題にトライするらしい。


フィギュア4を駆使しながら遠いホールドを捉えていく!

核心や終了点直下のしんどいところで粘り、
歯をくいしばるような声をあげながら一手ずつ進んでいく強さに胸が熱くなった。
そして見事にRP!

もう少し仕事を覚えるまでは仕事に集中しようと思っていたけれど、
こんな良い登りを見て黙って居られない。
社長から「どんどんやったらいいよ!」との後押しもあり、
僕も小屋番チームに混ぜてもらって登らせてもらうことに。


実際に取り付いてみると思うより難しい。。
一番簡単な木の板ルートはなんとかOS!

次に『初級』と書かれたテープ課題にトライするも、
初めてのバイルのアンダー使いで消耗。
その3手後の遠い一手に手が伸びず、
バイルを落としそうなくらい手の力が抜けてフォール。。


アンダーを抜けてマッチしたところ

初めてのドライツーリングは楽しかった!
涸沢ヒュッテのMさん、穂高のダルさん、
仲間に入れてくれてありがとう!ぜひまた!!


晩には処分品のケーキをいただいた。
赤岳鉱泉では『雨の日プロジェクト』と称して、
週末の雨の日・雪の日限定で限定のケーキを販売しています。

あまおうのレアチーズケーキ

美味かった〜!

2014.12.6

昨日の昼、無事に鉱泉入り。
覚える事がたくさんで挙動不振状態が続いている。

土曜の今日は早速2組の友人・知人に会う。
不慣れなところを見られるのは気恥ずかしいもんだ。

今日も雪。
小屋付近で20〜25cmくらいの積雪だが、
沢筋では1mほど吹き溜まっている箇所もある様子。
アイスキャンディは今月頭からドライパートは解禁、
氷はまだ未発達で、
冷え込みが続けば来週末くらいには解禁かも?
天気との兼ね合いなのでどうなるかは分からないけど、
期待は高まる。


WCクラスのお客様

ドライパート利用するのは強い方がほとんど。
格好いいっす!

2014.12.4

昨晩、「ドンドン」と中庭で変な音がするので
父と母と僕とで中庭の様子を伺うと
子供のイノシシが餌を探して土をほじくりかえしていた。

昔はこの辺りでイノシシが見られることは無かったけれど、
最近になって入ってくるようになった。
ひづめが進化して山に入れるようになったとか言われているそうな。
父も実際に見るのは初めてだと話す。
生態系が変わってきている。


うり坊ではないが、まだ子供で見た目は可愛い。
とはいうものの庭をボロボロに破壊していくので厄介なやつなのである。
最初はこちらの様子を気に留めずに堂々と餌漁りしていたけれど、
父親が長い棒を持って来て窓から突いてからは
顔を見せたら逃げるようになった。


今日は松本に移動して事務所の寮に泊まる。
昼過ぎには松本に到着して、
昨日できなかった買い出しを済ませて寮でくつろいだ。
雷鳥ヒュッテで働いている五十嵐さんも今日から休暇のようで、偶然の再会。
「ちょうどひと月前に槍から下りてきたんですよ」
「だいぶ前のことに思えるね〜」

明日入山、頑張ってきます。

2014.12.3

お冬ごもりの準備で生活用品の買い出しに高山まで行く予定だった。
用事があるという父親を助手席に乗せて、
冬タイヤをはき、新品のバッテリーを搭載したマイカーで出発。

久しぶりの雪道だったけれど、
冬山やアイスクライミングに行くときにも運転していたので
まぁ大丈夫だろうとタカをくくっていた。

家を出発して間もないところにある緩やかな下り坂のカーブ。
シーズンで5回は事故が起きる場所だと聞いてはいたけれど、
まさかその1人目になるとは。。
ベタ雪にハンドルが取られ、大きく蛇行。
制御不能になった車は横向きになったまま、
道端の木に激突した。
やっちまった。



スピードは時速60㎞くらいでていたので、結構な衝撃。
フロントガラスと助手席の窓ガラスは全損。
あとから聞いた話では、
上から見るとくの字形に車体が歪んでいたそうだ。
父も僕も無傷だったのは本当に運が良かったのだろう。
しかし、車は廃車のセンが濃厚…
怪我が無かったのは不幸中の幸いだけど、
親戚のおじさんから譲り受けた車を潰したショックに
ずーんと落ち込んだ。

事故直後、たまたま用事で外に出てたパトカーが通りかかる。
手を振って呼び止めると、
中から出てきたのは山岳救助隊のT口さん。。
すぐに対応して下さり、
事故を起こして20分後には実家に戻ることができた。
手際の良すぎる展開についていけず、
居間のコタツに入り午前中は放心状態で過ごす。
『ドッキリ大成功』と書かれたパネルを持った友人が現れて、
「じつは車は無事です!ビックリした?」
なんて展開になりそうなくらいの平穏。

冬道になってすぐは夏の運転感覚をリセットする必要があること。
シャーベッド状の雪もアイスバーン並みに怖いこと。
…ちょっと落ち着いてからネット記事を見て反省タイム。
http://www.hrr.mlit.go.jp/chokoku/michi/technic/

赤岳鉱泉には車を持っていくつもりだったけれど、
車が使えなくなったので予定変更。
最寄りの駅まで迎えに来ていただく運びとなりました。
早々にお手を煩わせてしまい、申し訳ないです。

入山まであと2日。

2014.12.2

長い旅を終えて昨日実家に戻ってきた。
19時に平湯温泉着。
ちょうど雨が雪に変わるタイミング。
季節の変わり目を意識させる天気は、記憶を刺激する。
降り積もる雪を見ながら、
ひと月前に吹雪のなか小屋閉め作業をしたことを
去年のことのように思い出していた。

11月下旬は関東で居候しながら、
恋人や友人との時間を満喫していた。
食べたいものを食べ、
やりたい事をやり、
欲しいものを買って。
当たり前の休日を過ごしたのだけど、
過ぎてみると特別なことのように思える。

築地で食べたカキフライ


丸の内での友人との飲み会
初対面の友人の友人も気のいい方ばかりだったし、
けんちゃんも来てくれて楽しかったなぁ。

都内の有名なクライミングジムも数カ所巡って、
ようやくジム3級も登れるようになってきた。
体の調子も上々。

すっかり里の生活に愛着が根を下ろした感じだけど、
つぎの山の生活が始まるまであと3日。
今日・明日と実家でじっくり準備を整えて、
師走に始まる新生活を迎えるつもり。

iPadのアプリで装備の管理。
時間をかけて装備の重量をはかり、記録しようかどうか迷い中。
いつかはやりたい作業なのだけど、
必ずしもやる必要はないので手をつけられずにいる。

2014.11.14~15

11/14
実家で一晩過ごしたらまた出発。
実家に腰をおろさない僕に呆れ顔をしている両親、
ふたりに笑顔で手を振って朝イチで大阪に向かう。
関西方面へ行くのは久しぶり。
移動中の景色をゆっくり眺めながら
懐かしい気分に浸ろうかと考えて電車に乗ったのだけど、
心地よい列車の揺れに強烈な眠気をもよおして
殆どの時間を寝て過ごした。

昼過ぎに大阪に到着して元職場に挨拶に伺う。
懐かしい人たちと顔を合わせるのはなんだか嬉しい。
辞めたスタッフが居たり、
結婚して名字が変わったスタッフが居たり。
変わったことの新鮮さと、
変わらないことへの愛着が同時に感じられた。

その後は僕がクライミングを始めるきっかけになったジム、OCSへ。
多い時で週に5日通っていた場所。
休みの日は朝から弁当を持って。
仕事でくたくたになっても重い足を引きずって。
雨の日には水たまりを踏みながら、
冬の風に身をすくめながら。
何度も足跡をつけた道を約半年ぶりに通る。
感傷的になることはなく昨日来たかのような気分でいたけれど、
ジム前の赤い外壁が視野に入るとぐっとくるものがあった。

前日に「明日ジムに行きます」宣言をしたら、
話を聞きつけた友人たちがわざわざ足を運んでくれた。


みんな、ありがとう。。

ずっと頑張ってる人は目に見えて強くなってるし、
ジム通いが遠ざかってる人も『昔取った杵柄』が光る瞬間があって面白い。
飲み会ならぬ登り会、
体がよれよれになるのと反比例して心が元気になる。
登れないないことへのショックもあるけど、
それ以上に楽しいって感覚に満たされて幸せな時間だった。


重くなった自分の体をもてあます…


修理をお願いしていたチョークバックも手元に戻る。
アイコさん、ありがとうございました!


11/15

クライミング仲間のサトミ姉さんとクラックスへ。
久しぶりのリード。

サトミ姉さんコツコツと続けていた成果が出てました。
宿題のRPおめでとうございます!

僕はというと、
久しぶりのリードクライミングの感覚に飲まれ気味。
力が入りすぎてパンプも早くて、
10aでもOSを逃したりする有様。

よく分からないけど、
10台〜11a/bまで同じくらいに難しく感じた。
今のライフスタイルにもう少し慣れたら、
本腰入れてリハビリしなくては!


尾川智子さんともお会いしました。

ここでも知人・友人との再会を堪能、
楽しい関西遠征です。



2014.11.11~13

10日の晩に松本へ戻り事務所の寮に宿泊。
11日から3日間、長野の遭対協の研修会があり
県警や民間の救助隊の方々と一緒に訓練する。

山岳会に所属していた時も定期的にある訓練に参加していたけれど、
今回は県警の山岳救助隊とご一緒できるとあってヤル気倍増。

県警ヘリの『やまびこ1号』も使っての研修


初日のヘリを使ったプログラムをすごく楽しみにしていた。
河川敷にあるヘリポートにヘリが入って来るのをみんなで迎え、
ホイスト訓練の手順についてのレクチャーを受ける。

そしていよいよ訓練!
って時にまさかの道迷いで救助要請がありヘリ出動。
楽しみにしていたホイスト訓練は中止となりました。
残念だけど仕方が無い。。
現場に駆けつけるヘリを皆で見送る。
(翌日、道迷いの方は無事に発見されました)

初日はヘリ中止→翌日の山中訓練のシステム確認
2日目は引き下ろし・引き上げの反復訓練
3日目はヘリ訓練
という内容だった。
久しぶりにシステムについての論議が出来て、
実り多い研修会になりました。
着陸するやまびこ1号

搭乗中、結構風があり揺れた。(けんちゃん撮影)


しかし、夕食後の懇親会で飲む酒の量が凄まじい。
日中の訓練が終わってからが本番なのか⁉︎

救助の第一線にいる県警山岳救助隊の方々とゆっくり話をするのは初めて。
登山者への安全の促しや問い合わせの対応、
今年起きた遭難事故対応の詳細を聞いていて胸が熱くなる。

とある隊員さんは御嶽山噴火の日は非番で、
友人の結婚式で栃木県に行っていたとのこと。
出動要請の連絡時に現状を報告すると、
「翌日の朝イチで帰って来い」との指示。
2次会は辞退して帰ることにしたそうだ。
楽しみな予定を中断して危険がある任務をこなさなきゃならないことの大変さは、
容易に想像できること。
「でもね、周りからは『大変な仕事』だけで片付けられるのだけど、
こういう仕事についているから見えてくる幸せもあるんだよね
「噴火があと1時間早ければ、式が始まる時間が違ったら
僕はその友人の結婚式に参加出来なかっただろう。
友人がこのタイミングで自分を招待してくれた事へのありがたさ湧いてきて、
目の前の時間をより大切に感じて過ごすことが出来るんだ」

2次会に参加できなかった残念さよりも、
披露宴に参加出来た喜びを大切にする感性は格好よすぎるでしょう。。
やはり救助隊って凄い!

2014.11.7~9

11/7
松本から東京へ。
下山会第2段でお台場の屋形船に乗船。


「下界で会うと違和感あるね」
とお互いに言い合いながら
船に揺られて揚げたての天ぷらに舌鼓。
満喫!満足!


11/8
大阪時代からお世話になっているご夫婦のお宅へ。
食べて語って、笑って飲んで、
心から寛がせて頂きました。
お二人と過ごす時間はいつも大きな体験として残る。
下山して置きっぱなしにしてた荷物を、
ようやく荷解きしたような心地がした。


11/9
開店時間の10時に秋葉原パンプへ。

「休日は激混みで思うように登れないから、
観光名所に行く感じで行ったらいいよ」
友人からそんな情報をもらっていたので、
朝イチで行けば登れるのでは!
と一番乗りを目指す感じで現地へ。
同じような人種がすでに来ていたが、
正午ごろまではストレスフリーで登れた。

リハビリ中だということも忘れて、
全盛期のときの感じでがっつり登っていたら
混み始めてきた頃にはすっかりワークアウト。
それでも楽しさに我を忘れて、
結局17時過ぎまで登りたおした。

途中で大学からの友人Aちゃんが合流。
久しぶりに連絡したらお互いクライミングをかじった事が判明。
数年ぶりの再会はジムという展開は面白い。

ジムのあとは大阪でのジム仲間、
ゾノさんとこよさんとの飲み。
それぞれ奥さんや友人も参加して面白いグループが出来上がった。
ゾノさんが教えてくれたお店の餃子が滅法美味くて、
嬉しい再会に弾みがつく。
最後にゾノさんと腕相撲して完敗。。
最近、負けがこんでいる。イカンな…

2014.11.6

昨晩実家に帰ってからゆっくりする間も無く、
洗濯&荷物の整理に追われる。

今週末は東京でいろいろな予定があるのと、
そのあとに県警主催の救助訓練に参加するので
それらの準備もしなければならない。

朝イチで2ヶ月ほど放置していた髪を切りに行って、
すぐに実家に戻り出発の荷作りをする。
昼飯の直前に作業終了、
「またしばらく家をあけます!」
とご飯を食べるなり両親に言い放って松本へ。
とんだ放蕩息子だこと^^;

松本で先輩と合流して、
一緒にカモシカスポーツのセールへ。
今度の訓練で役に立ちそうな装備を買い足した。
これで『やるべきこと』に追われる時間は終了!

晩は久しぶりにクライミングジムへ!!
壁を攀じるのはどれくらいぶりだろう?
クライミング用の筋力が落ちたのはもちろん、
オブザベをするイメージ力、
ホールドを覚える力、
意識した通りに体を使う力、、
いろんなことが出来なくなっているのがよく分かった。
3級には歯が立たず、
4級も一撃できない感じ。

それでも、入門者用のガバ課題を登るだけで心地よさを味わえた。
出来ないことにショックを受けるよりも、
『楽しい!』って感覚が圧倒的に大きい!

夢中になって5時間滞在。。

Fさんとも再会。
肘の大怪我をして2ヶ月登れなかったそうだけれど、
「復帰して2ヶ月、ようやく調子が戻ってきた」
と難しい課題をばんばん登っていて良い刺激をもらう。

折よくスタッフの笠原さんの【やさしめ】道場に参加できて、
動きを意識しながら登っていたら結構感覚を取り戻せたような気がする。

クライマーの友人たちと再会するまえに、
ちょっとはリハビリしておかなければ〜!
やっぱり攀じるのは楽しい。

2014.11.5

昨日の下山会は2時間の飲み放題の途中でダウン。
酒に弱い方ではないと思うのだけど、
新人への洗礼を受けて完膚なきまでに潰された。
飲み会の後半は殆ど便器を抱えて過ごした。

やっとの思いでトイレから這い出して来ると、
暴徒と化した同期に捕まり
罪人を連行するかのように荒々しく二次会会場へ連れ込まれる。
腹を空かせて怒り狂った虎の群れの中に
生身で放り出されたような二次会は日付が変わるまで続いた。
宴会に参加して体重が減るという初めての経験をした。

今日は松本の事務所に移動して最後の事務処理。
全体ミーティング、小屋ごとのミーティングをして
事務手続きをして解散した。
手続きが終わった人からパラパラと解散していく。

終わりはとてもあっけない。
僕も簡単な挨拶をして実家に帰った。
1年目のシーズンはこれにて終幕。


事務所裏の空き地にはなぜかタンポポが咲いていた。
吹雪にあった後のタンポポ、季節感が狂う。


事務所に『TV見ました、頑張ってくださいね!』
と知らない方から応援のお便りが届いていた。
ありがたい心遣いをいただいて嬉しい限りです。