2014.10.28

休暇終わりの出勤日。
実家を早朝に出発して、新穂高側から入山。
天気は良いけどそのぶん朝は冷え込んで、
霜のついた落ち葉や霜柱をばりばり踏んで歩く。



登山道から穂高方面を望む
空気が冷たく、日差しを浴びてちょうど心地よい感じ。

足跡もついていないし、
蜘蛛の巣にもひっかかるので先に歩いた人は居ないのだろう。
静まりかえった晩秋の山道は気持ちがいい。


槍平で小休止
日だまりが心地よい。


標高2700m付近、昨日の雪がそのまま残っている。

稜線近くなると風が強くなってきて、
体温がどんどん奪われて行くので雨具を着用。
運動で体が暖まるよりも、
木枯らしに体を冷やされるペースの方が早いような。

稜線に出るとますます風が強く、
時々足を踏ん張らないといけないような突風も吹く。
「寒みぃ、さみ〜」と連呼して凍えながら山荘に到着すると、
『今朝は室内でー2℃、最低気温はー10℃だった』との話。。


夕日に染まる槍ヶ岳

写真で見ると天気は最高だけど、
最高気温も氷点下、日陰はー5℃以上にならなかった。

今シーズン、ここでの生活もあと1週間。
ラストスパートです。

2014.10.27

岳沢小屋に遊びに行ってきました。
岳沢ブログデビューすることになり、文章を寄稿。
支配人の坂本さんの校正と修正が入り、
公開の運びと相成りました。

岳沢ブログ『氷漬けの紀美子平』
http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/blog/2014/10/post-700.html


進む小屋閉め、解体された宿泊棟

岳沢スタッフの面々とお茶をしてから下山。
楽しい休日になりました、ありがとうございました!

2014.10.22

登山道整備の講習会に参加してきました。

北海道の大雪山で登山道の整備をしている方が講師。
『近自然型登山道工法』という整備方法を実践されているそうだ。


笠新道にて工法の実施をした

初日はあいにくの雨。
寒さで手がかじかむなかでの作業になる。
それでも、現地にある材を上手く活かす方法や、
施工した箇所が5年・10年経っても侵食されないようにする工夫など
登山道整備に関しては全くの素人の僕にとって
濃縮されたノウハウのエッセンスは刺激的なものでした。

登山者の踏み出す一歩一歩をイメージしながら道を作る作業は
なかなかクリエイティブで奥深い。

2014.10.20

0:00、日付の変わったその瞬間に山荘を出発。
同じく今日から休暇の長谷さんとふたり、
ヘッドランプを点して夜の風が吹き下ろす槍沢をくだる。

本来なら23日から休暇をもらっていたのだけど、
『明日はどっちだ!』のスタジオ出演依頼があり
特別に今日から休みを頂ける事になった。
指定の時間に間に合わせるためには夜間行動の必要があって、
日付が変わってすぐに出発する運びとなる。
最初はひとりで行くつもりだったが、
長谷さんが「俺も休暇だから一緒に下りる」と同行してくれた。

今夜の闇は深い。
新月が近く月明かりの乏しいのだ。
夜間行動に慣れている先輩のクニさんが、
「クマに気をつけてね。
 ライトで闇を照らした先に、目がふたつ浮かび上がる時があるから」
なんて体験談を語るもんだから、
正直、単独行じゃなくなってホッとした。

夜明けが近づくにつれ、だんだんと冷えていく空気。
標高は落としているのに寒さが増していくのが感じられる。
ひとりならそんな寒さや暗さから多少なりとも恐怖心を抱くのだろうけど、
長谷さんと語りながらの道中は快適そのもの。
3:30ごろ
「これくらいの時間に空気がすべて生まれ変わる気がしますね」
なんて言うと、
「朝イチの空気はどんな美味い朝食にも代え難いね」
と切り返してくる。

5:00上高地に到着。まだ夜明け前。
身の上話や山の話、
四方山話をしていたらあっという間だった。

親に上高地まで迎えに来てもらい、
実家に戻り風呂に入って垢をおとす。
そして、くつろぐ暇もなくすぐに出発。
9:00平湯発の高速バスに乗って上京する。
予定通り指定された14:00に代々木にあるNHKの放送センターに到着、
担当者のYさんとも合流できた。

僕の出演は関ジャニの面々には内緒、
シークレットゲスト扱いとのこと。
彼らに会わないように気を遣いながら控え室入りする。

僕の控え室

ふたつ隣はスギちゃん、
芸人さんたちに囲まれている部屋だった。
きっと芸人枠なんだな。



スタジオに足を運んで簡単な打ち合わせをした後、
1時間半ほど控え室で休憩。

ご自由にどうぞと机の上に置いてあった差し入れ
小腹が空いていたのでまい泉のカツサンドをありがたくいただく。

関ジャニの面々がスタジオ入りして外出許可が出たので、
NHKの社食に足を運ぶ。
カツサンドで腹は満たされていたのだけど、
ミニ麻婆豆腐丼を注文して食す。
「たまにPerfumeも見かける」というYさんの言葉に動かされての注文。
余分なカロリーを摂取してしまった。

控え室に戻り寛いでいると、
予定より早く「出番です」と声がかかる。
撮影が順調で時間が前倒しになっているとのこと。

そーっとスタジオに入り、いよいよ本番。
「はじめまして」
と挨拶しながらカメラの前に出た時は緊張したけれど、
村上さん、横山さん、渋谷さんの気さくな雰囲気に助けられて
カメラがまわっているのを忘れるくらいに楽しく時間が過ぎた。
最後に関ジャニ∞の肉体派、
村上さんと最後に腕相撲のガチ勝負をしてスタジオが盛り上がる。
勝負の行方は、、、放送をご覧ください。

撮影終了後、何の気なしに
「一緒に写真を撮ってもらえませんか?」
とお願いしたら気さくに応じてくれました。
セットをバックにして4人ならんでシャッターをきってもらう。

その写真をここに載せたいのだけど、
あとから関係者にブログやSNSで使わないよう指示がある。
事務所の規定なのかな?
写真は個人の思い出として大切にします。

ひと段落して取材担当のYさんとお茶をする。
長期にわたるロケでは僕の取材がデビュー作だったよう。
御嶽山の噴火の件があったので、
山の話題をメディアで取り扱うことへの配慮に苦労したとのこと。
本当にお疲れ様でした。

放送は今月21日・28日と来月4日のあと3回。
お時間のある方はどうぞご覧ください。

2014.10.18

今日も氷点下の朝。
少し寒さに慣れた気もするけど、
それでもやはり寒い。

小屋閉め作業もゆっくり進行中。
中庭の水道管が凍結し始めたため朝仕事で撤収。
別の水道配管を設置した。
作業が完了したと思いきや、
僕の工事した部分で水漏れが発生。。
こういう仕事をしっかりこなせるようにならなければ。
…この時期に取材に来たら面白かっただろうに。


大槍と小槍のクライミングガイドの企画で、
昨日から登攀ガイドの中島さんが来ている。

中島ガイドの空いている時間とスタッフの休憩時間が重なれば、
スタッフもガイドしてもらえると言うから嬉しい。
明日で任期満了して下山する長期バイトの岡さんと一緒に、
午前中の休憩時間に小槍クライミングに連れて行ってもらうことに。


今日は外茶。
中島ガイドのお土産のドーナツをいただいてから出発。


中島ガイドをビレイ
快晴で気持ちが良い。


小槍の上にて


『アルペン踊りをして』とのリクエストに盆踊りを始める岡さん。


高度感に「怖い!」と言いながらも余裕ありそう。
たいしたもんだ。


始めての懸垂下降

中島さんとご一緒させて頂いて、
ガイドロープの扱い方や初心者の安全管理など
いろいろと勉強になりました。

中島ガイドの大槍・小槍クライミングガイドツアーは、
毎年企画されています。
槍ケ岳グループのホームページでも告知されているので、
興味のある方はぜひチェックを!

2014.10.16

早番で4時起床。
最低気温を測る温度計を見るとー6℃まで冷え込んだようだ。
水道の開栓作業の時にバルブが凍てついて開かず、
ヤカンで沸かした湯を持ってきて
解凍してから作業する必要があった。
水は開通したけれど、
ものの30分ほどで水道管が凍ってしまい予備タンクに繋ぎ直すトラブルもあり、
なかなか大変な早番になった。


朝食後、ひと段落して外に出ると
深い青空にうっすらと雪化粧した景色が清々しく
冷たい空気も心地よく感じた。

遠くを眺める同僚のあおいちゃん


巨大雪だるま⁉︎
乾いた雪で雪玉が作りづらかった。

今日は殆ど外仕事。
飛騨側に出ると風が冷たくて、
体の芯から冷える。
寒さに耐えかねてバラクラバを部屋に取りに行って着用。
そろそろ本格的な冬装備をすぐ使えるように準備しとかなくては。

天気予報の通り夕方ごろから天気が崩れ始める。
夕食後、先輩のクニさんがツェルトの性能チェックをするとのことで、
テン場でビバークするとのこと。
僕は完全防備して少し様子を見に行った。
槍ケ岳山荘のテン場は日本でいちばん標高の高いところにあるのだとか。
吹雪の中ツェルトを張って、
結露のチェックをして装備についてしばらく語り合った。


手際よくツェルトを設営するクニさん

雪と寒さと、
新しい季節を満喫しています。

2014.10.14

台風一過の寒い朝。
お客さんが居ないのでスタッフのみの朝食。
入山のときの時間の流れ方に戻ったよう。

台風に突っ込んでくるような無謀な登山者が居なくて良かったと思っていたが、
北鎌で50代の男性が救助要請しているとのこと。
雪のちらつく悪いコンディションなので、
そのままビバークしてもらい明日警察が対応する流れとなる。
お粗末すぎて呆れます。
ともかく、無事に助かることを願うのみ。

今日は外作業が厳しいコンディションなので館内作業中心。
布団のシーツを洗濯したり、
使わなくなった物品を整理したり。
スポーツのような布団の撤収はいい運動になった。

体を動かす作業ばかりしていたらいつの間にか夕方。
17:30の時点で外の気温はマイナス3℃
動くのをやめた途端に寒さを感じた。


湿り気のある雪が降った


夕食後は部活の時間。
早速ピンポン球ひとつ破損。

いつの間にかひび割れが。。
ボンドで補修できるかな?

みんな昨日より強くなってる気がする。
負けてらんないぜ!

2014.10.13

朝5:00くらいから降り出した雨は、
ゆるやかだけど確実に強さを増していった。
台風直撃、春先以来のお客さんゼロ。
連休最終日は暴風雨の轟音がこだまするなか、
静かに過ぎて行きました。

小屋閉めにむけての作業も本格始動。
160人入る食堂も半分片付けて卓球台を設置。
台のカビと埃を落として、
槍ヶ岳卓球部が発足した。


けんちゃんとクニさんの名勝負。

気温・気圧の低さ、乾燥などの影響で
スマッシュするとピンポン球が割れるそう。
高地トレーニングを積んでオリンピック出場を目指す部員もいるとか⁉︎

2014.10.12

50人近くあった予約も台風の影響でゼロに。
午前中は台風前に山を楽しむ人で賑わっていたけれど、
午後からは人の気配が薄くなる。

最後のピークもこれで終了。
来月頭に控えた小屋閉めにむかって最終章に突入となります。

今日は嬉しい来客あり。
大阪で生活しているときに仲良くなったKくんが通過して行った。 
夏に2度悪天候で計画が頓挫して、
3度目にしてようやく来れたと訪ねて来てくれた。

タフな靴下を頂いた。
大切に使わせて頂きます!

今日は台風対策や石垣の修理、
投雪機・運搬車のメンテナンスなど外作業が中心。
穏やかな天気の中、
久しぶりの外作業は気持ちがいい。


山荘ブログより転載


ストレッチやトレーニングをゆっくりとする時間もあり、
しっかり働いて、
晩にはけんちゃんのピザ!


今年の夏は太ってしまったので、
減量を決意した矢先のごちそう。

もう1枚おかわりしたいのを我慢したけれど、
たらふく食べてしまった。
これから在庫処分も考えて食材を使っていくので、
メニューも若干豪華になるという。
意思の強さが試される。





2014.10.10

4時起床。
朝のうちは霧がかかってパッとしない天気だったが、
日の出とともに霧が晴れて気持ちの良い青空が広がる。
雪が降ったあとなのに、
夏が戻って来たような陽気に体も動く。

朝仕事を終えて休憩時間に入るとすぐに、
自分の部屋に行き布団を抱えて屋根の上へ。
絶好の布団干し日和。
このチャンスは逃せない!


そのまま日光浴して、10分ほど昼寝。
体の芯まで温まりました。

今晩は太陽の匂いのする布団で寝られると思うと、
それだけでシアワセです。

2014.10.7

昨晩20時過ぎに雪が舞い始めた。

昨日は台風の影響でお客さんが少なく、
今日はスムーズに仕事が終わる。
時間に余裕のある晩は久しぶりだ。


健ちゃんと初雪


そして今朝はいい天気!


朝日を浴びる槍の穂先


大喰岳方面

初雪ってのは
季節の移ろいでいちばん劇的な変化だと思う。
一晩で景色を一変。
天気が良いからすぐに雪も溶けちゃうと思って、
少し早起きして写真を撮る。


今日は外茶
室内よりも外で太陽の陽を浴びていた方が暖かく快適だった。

2014.10.4

ここ数日、綺麗な雲海が続いている。


島のように浮かぶ笠ヶ岳

最近少しずつゆとりが出てきて、
景色を見て一息つく時間が持てるようになったのが嬉しい。


燃え上がる夕日。
いままで見た中でいちばん赤く、
雲の水平線を美しく照らしていた。




夕食の提供がひと段落した時に手を止めて外を見やると、
深く差し込むオレンジの光が眩しい。

厨房内のあちこちで感嘆の声が聞こえる。
ここからの景色は見慣れてるはずのスタッフも、
この日の夕焼けには心動かされたようす。

ここでの生活も今日で残すところひと月となりました。

2014.9.29

秋、深まる。

山荘の裏側のテラスから、飛騨沢・笠ヶ岳方面を撮影


ハイシーズンは休憩時間に仮眠しないと体がもたない感じだったけれど、
忙しいながらも休憩時間に何かをする余裕ができてきた感じ。
太陽の熱で暖かくなった屋根の上に寝転がって、
鮮やかな晩秋の景色を眺めつつ本を読んだり、ipadをいじったり。
そうそう、しばらくサボっていた筋トレやストレッチも再始動。
ここ数日のワークとライフのバランスには満足しています。


噴煙をあげる御嶽山

久しぶりに見たテレビのニュースで惨事を知ってから、
外に出るたび何度となく目が行ってしまう。