2014.713

ハイシーズンに備えるため休憩時間が計1時間短縮になり1週間。
昨日から勤務の形態も変わり、
いよいよ忙しさが押し寄せてきそうです。

昨日は遅れて到着されるお客様が多く、
8回に分けて食事を提供。
翌朝の準備を終えたのが21時半。
今朝は4時起き。
このペースが緩く感じられるほど、
ハイシーズンは大変だと先輩方は話す。

それでも、
忙しさの中で少しずつ仕事を覚えてきて、
やりがいも感じている。
ぼちぼち、頑張っています。


雲海に沈む笠ヶ岳

今朝は分厚い雲の下。
9時ころに風も出てきて、
雲がどんどんおりてきて辺りを包み、
雨も降り出した。


久しぶりのブログ更新なので近況報告を。

先月末から朝起きた時に指先のしびれがある。
前の休暇で下界に下りた時に、
整形外科にかかってみたら案の定『手根管症候群』の診断を受けた。
外仕事で重い物を持ち過ぎたことより、
下山するまでに2本指懸垂をマスターする!
と、意気込んでトレーニングしたことが主な原因と思われる。
しばらく指トレは控えていたけど、
調子が良いのでやってみたらふりだしに戻った。
時間をかけて治した方が良いのは分かるけど、
仕事明けに少し体を動かすと気分もスッキリするし。。
じっとして居られずに、やっちまいました。

手根管症候群イラスト


最後に、
もうひとつ報告があります。

今年の冬は赤岳鉱泉で働くことが決まりました。
詳細はまだ決まってないですが、
11月末か12月頭〜3月中旬か末頃までの予定です。

どうぞよろしくお願いします。


2014.7.6

今朝の雲海は見事でした。


笠ヶ岳島


常念岳島
たくましい巻雲に太陽が隠れて光は柔らかい。


雲の水平線のかなた、富士山まで見える。


くすんだ太陽と槍ヶ岳

このあとどんどんと雲の水面が上がってきて、
2時間後には全て雲の海に沈んでしまいました。

2014.7.1

楽しい休暇はあっという間に終わる。
昨晩は槍平に泊まって、
今日の昼頃すぎに槍ヶ岳山荘に戻ってきた。

休暇中、2日連続で飛騨沢での道迷いがあったとのこと。
どちらも稜線手前の雪渓上でガスに巻かれて道を見失ったよう。
5日前に下山した時は目印も残ってるし問題ないと思ってたけれど、
視界良好な時に土地勘がある視点でみた判断だったなと反省。

前回の休暇明けの時に、
ガスが出れば土地勘がある人でも迷いやすいと
祖父と父が声を揃えて言っていたことを思い出す。
昔、国体の登山競技中に飛騨沢で
国体選手達が集団で道迷いしたという話も聞いたっけ。。

森林限界手前の雪道と夏道の入り組んだ箇所まで、
目印のリボンを結びながらゆっくり登る。
ガスに巻かれても見つけやすい間隔か、
上りでも下りでも見やすい位置にあるか、
季節が進んで木の葉が繁った時に隠れてしまわないか。
今回は想像力を働かせてルートをみる。

森林限界より上部は、
昨日クニさんが雪渓上に旗竿を立てて
ルートを分かりやすく整備してくれていました。

槍ヶ岳山荘ブログ6/30の記事『飛騨沢ルート』
http://www.yarigatake.co.jp/yarigatake/blog/2014/06/post-566.html

朝は晴天だったけど、
森林限界を越えたあたりからガスが湧き始める。
一瞬で稜線が見えなくなった。

6月末の気温が低く、
飛騨沢の雪渓がしっかりと残っている。
昨日の朝も霜がおりたそうだ。
冷え込んだ日の朝なんかは、
アイゼンとピッケルが必要。

朝のうちは日差しが強く気温が一気に上がったので、
今日は軽アイゼンとピッケルで登った。
ザラメの下にある雪の層が硬く、
急斜面で何度か足が取られそうになる。
読み通りコンディションが良かったからいいものの、
悪ければ6本爪の軽アイゼンでは厳しいと思う。

ここ数日遭難や道迷いが相次いでいる。
岳沢小屋ブログ6/30の記事『十字架』
http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/blog/2014/06/post-602.html
槍沢ロッヂブログ6/30の記事『登山道情報』
http://www.yarigatake.co.jp/yarisawa/blog/2014/06/630.html

今日から7月だけど、
山の上はまだ夏ではありません。

ウールのアンダーウェアとフリースを身につけて、
薄手のダウンを羽織り休暇最終日の夕方に山荘の周りを散歩。
それでも肌寒くて日が沈むのを待たずに小屋内に逃げ込みました。


夕陽を浴びる槍


雲のスクリーンに映る槍


笠ヶ岳の隣に出来た雲の槍

2014.6.26

今日から休暇。

朝日を受ける大喰岳

よく晴れた朝、下山日和!
朝5:30に山荘を発って、
飛騨沢を下りる。

稜線から300mくらいは夏道が出ていたが、
まだまだ急斜面の雪渓が残っていて歩きづらい。

夏靴を履いて、滑落停止用にピッケルを持って、
シリセードやグリセードで一気に下ろうと思っていたけれど、
スプーンカットされて氷板・クラスト・ザラメが入り乱れた斜面に悪戦苦闘。
程よいザラメの場所でシリセードし出せば、
氷板ゾーンに尻をめった打ちにされ、
グリセードし出せば急に加速したり減速したりで転がりそうになる。


飛騨沢の雪渓、上部


飛騨沢の雪渓、下部


雪渓の末端

転びはしなかったけれど、
踏ん張り続けて膝がガクガク。

山荘への戻りは軽アイゼンでと考えていたけれど、
軽アイゼンだとまだ難儀しそうだ。
ピッケルはもちろん必携。


夏道ゾーンに入ると春が広がっていた。

四方八方からウグイスのさえずりが聞こえ、
生まれたての緑が目にやさしく飛び込んでくる。

数歩進むごとに緑が逞しくなっていき、
花も咲き始める。
足を進めただけ季節も進むよう。


ミネザクラ

ザックを下ろし、
昨晩作ったおにぎりを頬張りつつ今年最後の花見。


キヌガサソウ


オオバキスミレ


槍平で30分ほどお茶休憩をして、
写真を撮りながら、疲れた膝を休めながら、
散歩するように歩く。

花の香りが土のむっとした香りになり、
鳥の声が蝉の声に変わるころに長袖を脱いで衣替え。

下山してからやりたいことをあれこれ考えながら歩いていたら、
不意に目の前に人影が。
ひと月前に脳梗塞で集中治療室に入っていた父と、
7年前まで槍平で働いてくれていた山ちゃんが迎えに来てくれたのだ。

父の奇跡的な回復も嬉しいし、
静岡からたまたま父の見舞いに来てくれたという山ちゃんにも
約10年ぶりに会えて嬉しい。
ハイシーズン前の休暇、
心身のエネルギーをたくさん蓄えられそうです。

2014.6.23

今日は南岳でヘリ荷受けの仕事。

朝食を食べてからゆっくり準備して出発する予定だったけれど、
思ったより早くヘリが飛びそうだと連絡が入り急いで出発。
仕事を熱心に指導してくれる先輩のクニさんと、
南岳への道を急いだ。
クニさんはトレランもしているので、
途中引き離されながら必死の思いで後を追う。
中岳の下りはシリセードで。
平坦な道は駆け足で。
コースタイム3時間の道を50分ほどで急行した。

現場に着いて息を整えながら吹き流しを取り付けたり、
冬戸の小屋の玄関を開けたり荷受けが出来る準備をする。

準備中に夏毛のオコジョがひょっこりと現れて、
立ち上がってこちらの様子を見ていた。
作業がひと段落してカメラを持って近づこうとすると一目散に逃げて行った。
野暮なことをしちまった。

ヘリの荷受けはスムーズに終了。
30kgくらいずつ荷物を抱えて小屋まで20往復ほど、
午前のうちに荷物の搬入も完了!
残りの時間は冬戸を外したり、
小屋内の作業をして過ごした。


冬戸を外した厨房の窓の前にはまだ雪の塊がある

今日は南岳にお泊り。
ここに泊まるのはいつ以来だろうか。

休憩時間に長靴をはいて南岳山頂まで散歩する。
天気に恵まれて気持ちがいい。
少しだけ雪渓が残ってはいるものの、
稜線はほぼ夏道。


南岳山頂(3032m)から槍ヶ岳を望む


笠ヶ岳方面

季節の変わり目

春の息吹


夕方、無線の交信で獅子鼻の高台に登ると、
ちょうど日が傾き始めているところだった。
30分ほどでその場に佇んで日が沈むのをずっと眺めていた。



6:55無線交信前

もうすぐあそこと交信する

7:10、無線交信後

夕焼けに染まる大キレット〜北穂〜滝谷

夕日を眺めるクニさん
「こういうものが見れるから山はやめられねぇ」
僕もうんうんと頷く

双六、裏銀座方面


小屋の玄関前に戻って本日最後のシャッターをきった

日が深く沈んでくると稜線のシルエットが鮮明になり、
いよいよ沈むとふっと影が薄くなってむしろ明るく感じる。
遠くに広がる雲海が浮かび上がるように鮮明に見える。
一瞬の劇的な場面転換。

夕日を穏やかに眺められるのは幸せの証拠だと思う。

2014.6.22

週末はパッとしない天気に加えて、
体調もパッとしなかった。

重い物の運搬作業で負荷がかかったのか、
2本指懸垂が出来るようにとトレーニングしすぎたのか。
2・3日前から手根管症候群の症状が出ている。

加えて、
疲れとストレスで胃が荒れているのか、
昨日の食べ過ぎて胃もたれしているのか、
昼食のラーメンを食べていて急な吐き気に襲われたり。

バイオリズムの谷が通過している感じだ。
同僚のけんちゃんから胃薬を貰って、
気持ちの悪さを引きずりながら午後の作業をこなす。
大工さんの手伝いと、PCのメンテナンス。

夕食直前まで胃からこみ上げる不快感があったけれど、
食事が始まるとあっけなく食欲に染まり気分も回復。
食後、ふと外を見ると天気も回復していて、
久しぶりに夕焼けが見れた。





お客さん達と一緒に眺める


日が沈むと赤が深くなる。

明日は南岳まで行く仕事がある。
天気も体調もいい状態に恵まれますように!

2014.6.17

今日、田中陽希さんが槍ヶ岳を通過して行った。
田中さんは現在『日本百名山一筆書き』という企画に挑戦中。
2ヶ月前に屋久島を出発して、
陸上は徒歩で、海上はシーカヤックで、
すべて人力で百名山を続けて登るという内容だ。

NHKのアスリート取材陣と共に凄い勢いで槍沢を登って来て、
ゆったりと小屋でくつろぎ、
また颯爽と双六方面へ出発して行った。

一服中に外作業をしていた僕の所にやって来て、
「あの、目についたゴミを拾って来ました」
とポケットから一掴みゴミを出される。
トップアスリートの持つ爽やかさがまぶしかった。

『日本百名山一筆書き』HP
http://www.greattraverse.com


今日の10時のお茶は外で。
厨房長のブーさんが昨晩仕込んでくれたおはぎを食べて茶を一服。
スペシャルなお茶菓子に疲れも吹っ飛びました。

ごちそうさまでした。