2014.7.1

楽しい休暇はあっという間に終わる。
昨晩は槍平に泊まって、
今日の昼頃すぎに槍ヶ岳山荘に戻ってきた。

休暇中、2日連続で飛騨沢での道迷いがあったとのこと。
どちらも稜線手前の雪渓上でガスに巻かれて道を見失ったよう。
5日前に下山した時は目印も残ってるし問題ないと思ってたけれど、
視界良好な時に土地勘がある視点でみた判断だったなと反省。

前回の休暇明けの時に、
ガスが出れば土地勘がある人でも迷いやすいと
祖父と父が声を揃えて言っていたことを思い出す。
昔、国体の登山競技中に飛騨沢で
国体選手達が集団で道迷いしたという話も聞いたっけ。。

森林限界手前の雪道と夏道の入り組んだ箇所まで、
目印のリボンを結びながらゆっくり登る。
ガスに巻かれても見つけやすい間隔か、
上りでも下りでも見やすい位置にあるか、
季節が進んで木の葉が繁った時に隠れてしまわないか。
今回は想像力を働かせてルートをみる。

森林限界より上部は、
昨日クニさんが雪渓上に旗竿を立てて
ルートを分かりやすく整備してくれていました。

槍ヶ岳山荘ブログ6/30の記事『飛騨沢ルート』
http://www.yarigatake.co.jp/yarigatake/blog/2014/06/post-566.html

朝は晴天だったけど、
森林限界を越えたあたりからガスが湧き始める。
一瞬で稜線が見えなくなった。

6月末の気温が低く、
飛騨沢の雪渓がしっかりと残っている。
昨日の朝も霜がおりたそうだ。
冷え込んだ日の朝なんかは、
アイゼンとピッケルが必要。

朝のうちは日差しが強く気温が一気に上がったので、
今日は軽アイゼンとピッケルで登った。
ザラメの下にある雪の層が硬く、
急斜面で何度か足が取られそうになる。
読み通りコンディションが良かったからいいものの、
悪ければ6本爪の軽アイゼンでは厳しいと思う。

ここ数日遭難や道迷いが相次いでいる。
岳沢小屋ブログ6/30の記事『十字架』
http://www.yarigatake.co.jp/dakesawa/blog/2014/06/post-602.html
槍沢ロッヂブログ6/30の記事『登山道情報』
http://www.yarigatake.co.jp/yarisawa/blog/2014/06/630.html

今日から7月だけど、
山の上はまだ夏ではありません。

ウールのアンダーウェアとフリースを身につけて、
薄手のダウンを羽織り休暇最終日の夕方に山荘の周りを散歩。
それでも肌寒くて日が沈むのを待たずに小屋内に逃げ込みました。


夕陽を浴びる槍


雲のスクリーンに映る槍


笠ヶ岳の隣に出来た雲の槍