外作業は諦めて、館内の掃除やワックスがけ、
布団の襟ふ縫いなどをした。
こんな日はお客様も来ないだろうと思っていたら、
昼過ぎにひとり登って来られた。
山慣れした雰囲気で落ち着いている。
悪天の中来られたけれど、危なっかしさは感じられなかった。
晩にストレッチをしようと談話室に入ると、
その方が雑誌を読んでいて1時間ほど話をした。
嘉門次小屋の小屋番さんで、
休暇で槍まで足を運んだとのこと。
以前は横尾山荘でも働いていたことがあるようで、
この辺りの山域はよく歩いているらしい。
僕は飛騨側入山が殆どで上高地にはあまり足を運んでいなかったので、
有名な嘉門次小屋の『イワナの塩焼き』を食べたことがない。
足を運んでみようと思っているのだけど、
タイミングが合わずに素通りしている次第。
「上高地で岩魚の塩焼きを出している所はたくさんあるけれど、
ウチではあえて骨の柔らかい小ぶりなのを選んで使っている。
それを40分かけて囲炉裏で焼いているから、
骨がますます柔らかくなって頭から美味しく食べられるんだよ」
「従業員していると食べる機会も多いけど、
何度食べても食べ飽きないね〜」
飾りっ気なくそんな話をするので、
夕食を腹いっぱい食べた後なのに食欲が湧いてきた。
上高地の散策も久しぶりにしてみたいなぁ。
嘉門次小屋
http://kamonjigoya.wordpress.com