2014.5.4

無事に4:00起床、4:07厨房着。
間に合ったけれど、
先輩たちはもうすでにバリバリ働いていた。
新人の僕が重役出勤してしまうのは如何なものかと自責の念に駆られ、
明日は15分前行動をしようと密かに心に決める。

今日が連休のヤマ場。
団体予約が入っているのに加えて
明日・明後日と天気が振るわないので混み合うのは今日だと予想できる。
案の定、130名ほどの方々が宿泊された。



賑わう槍ヶ岳

登山家の山野井さんも北鎌から来られたようだし、
大阪でお世話になっていた山の先輩方も
槍平から中崎尾根をやってテントを張っていた。

昨日よりも混んでいるけれど、
今日は流れも分かるので落ち着いて業務をこなすことができた。
途中、廊下で倒れていたおじさんへの対応もするが、
(両足の大腿が攣ったらしい。。)
大きなトラブルもなく終業。

就業時に支配人より
「こういう連休は何があるか分からないから、
   酒は控えて動けるようにしておいてください」
と話がある。

混雑した割には20時過ぎに手が空いたので、
大阪から来たグループのテントに顔を出しに行く。
消灯の20時半には小屋に戻るつもりだったが、
嬉しい再会つい長居。21時ごろ小屋に戻る。

充実した1日を過ごしてエネルギーを使い切ったのだろう。
自分の布団に潜り込むなり寝たように思う。


22時半過ぎ、深く寝ているところに声がかかり起きる。
何やら慌ただしい様子。
『テン場に泊まっていていた人が滑落した!』
その報せを聞いて一気に目が覚める。

殺生ヒュッテ付近にビバークしていた方が、
助けを呼ぶ声を聞いて小屋まで救助要請に来たのだ。
滑落した男性の所属するグループのテントまで走り状况を説明し、
長野県警に救助要請する。
僕も救助に行く準備を整えて待機。
男性は山岳会の山行で入山しており、
県警からは小屋スタッフは待機の指示。
会の仲間でビバーク体制を整えてもらうことに。

物資や情報整理などで手伝えることは手伝う。
明日の朝ヘリが飛べたらピックアップ、
それがダメなら県警の山岳救助隊と小屋スタッフも協力して人力で搬送する。
という方針は決まる。
天気は悪化する予報、今晩も冷え込みが厳しい。。
男性の仲間がきっちりと動いていたので、
僕らは寝てしっかり体を休めて明日に備えることに。
明日のヘルプは体力のある先輩2人が指名された。
僕は予定通り客食を作る業務に就く予定。

1:30就寝、目覚ましを4:00にセット。
寝床に横たわり目を閉じると、
飛騨側からの風のうなりが妙に鮮明に聞こえる。
どうか天気が崩れる前に朝が来て欲しい。

(翌朝、ギリギリのコンディションでヘリが飛んで男性は無事に救助されました)