2014.5.7

快晴、だけど西風が強くて外に出ると凍える寒さ。
太陽の暖かさを吹き消すような冷たい風が吹いていた。

今日の任務は南岳小屋ならびに槍〜南岳間の登山道の偵察。
冬季の完全装備に身を包んで、
南岳小屋の支配人H野さんと8:00に出発。


青空が広がっているけど、寒い!

大喰岳、中岳、南岳、と3つのピークを越えて南岳を目指す。
残雪期の稜線歩きは初めて。
H野さんにいろいろと教えて貰いながら歩く。

南側の斜面の雪がアイスバーンのようになっていて、
しっかりアイゼンとピッケルを効かせながら慎重に。



大喰岳頂上付近より南方面

大喰岳頂上周辺は雪庇は出来ないけれど以南は発達しているポイントがある。
ギリギリ雪庇を避ける形で良いトレースがついていた。


トレースの真横に走るクラック
だいたい梅雨時期まで崩壊はしないそうなのだけど、
警戒は必要。



雪庇の他にも大岩があるところは地熱が上に抜けやすく、
雪面に穴を開ける。
積雪があると穴に薄い雪の蓋がつくことがあり、
落とし穴のようになるため注意が必要とのこと。



飛騨側に張り出すエビの尻尾。
ここでは雪は横から降るみたい。


南岳の巨大雪庇


南岳では信州側に寄ると雪庇、
飛騨側に寄ると急斜面となるので、ライン取りが難しかった。


雪庇に走るクラックは深い。
4・5mくらいはいってそう。


南岳山頂にて
看板の埋まっている位置が山頂。


山頂から下り始めるとすぐに南岳小屋が見える


到着、2階部分はほぼ露出している。


冬戸を開けられるように除雪(ほぼ氷を割る感じ)
開けた小屋の中から工具を取り出して、
少しだけ小屋開け作業をする。


休憩時間は獅子鼻に登って北穂と滝谷を眺めた。

このGWにパートナーのGくんが滝谷をやったと連絡を受けたので、
ここを登ったのかと感慨深く眺める。
彼と登った前穂北尾根も奥に見えていた。


14時に撤収、夕方前に槍に戻る


中岳山頂から槍を望む
中岳からの下りが少し嫌らしかった。

写真には映らないが西風が寒くて、
途中からカキ氷を食べた後のような頭がキーンとする感覚が続いていた。

ルート情報は支配人のH野さんがアップした南岳小屋のブログをご覧ください。
http://www.yarigatake.co.jp/minamidake/blog/2014/05/post-393.html